トレックは今もグレッグ・レモンに嫌がらせしてるのかなぁ?
もう時効切れたかな?
それはさておき「疑惑のチャンピオン」見てきた。
いつも思うんだけど海外の映画って平気で俳優さん体型変えてくるよね・・・
あれのほうがむしろドーピングじゃねえのかと。
バランスの悪いマッチョ→ガン→細マッチョ
はっきり分かるくらいに体型変わってるからすごい。
どんくらい撮影期間あったのかわかんないけどこれは大変なことですよ。
閑話休題。
結論から言うとキタナイ。
チャリンコ業界めっちゃキタナイ。
フロイド・ランディスの告発前に「クスリやってる」って告発した選手が居たんだけどさ
これがスタート直後くらいの集団のなかでまずランスに恫喝されて、それから次々と現れる選手たちに次々と脅されて小さくなっていくのがもうね・・・。
ランスだけワルモンにして逃げ切ろうとしたんだろうけど
(じっさい、ランスが魔王レベルだったのは間違いないんだろうけど)
UCI(国際自転車連盟)も含めて自転車を取巻くすべてのアクターがグルになってたってことがここで露骨に表現されててダメだった。
じっさいランス奇跡の復活劇のあとで自転車業界に流れ込むゼニが途方もなく増えたので、それを背景にランスのドーピングを握りつぶすことに加担しちゃったんやね。
ランスが作られた英雄だってばれたら商売上がったりだからね、しょうがないね。
しかしUSADAには通用しなかったんやな・・・
一回目の疑惑についてはギリギリ逃げたんだけど、フロイドの証言で逃げ切れなくなったところが映画のクライマックスでした。
「俺の人生はトレーニングだ」って言ってたランスが辛い・・・。
なんというか・・・
ガンになる前にいっぺん、マイヨジョーヌをゲットしてたことが、ランスを狂わせたのかなって思ったよ。
敵が自分自身なら、ガンの後、かつてのキャリアハイを更新するってことで満足できた人生かもしれないねって。
そしてたぶんそれはとても素晴らしい人生だったんではないかなぁ、と
とはいえ、その闘病前のマイヨジョーヌも、ミケーレ・フェラーリに相談しに行って「肉のバランスが悪い、帰れ」って言われた後に自己流ドーピングしてゲットしたを考えると、ランスはああなるしかなかったのかな、とも。
見終わった後思ったこと。
資本主義コンテンツとしては最高の素材だったな、と思いました。
一介の名もないプレーヤーがガンというイベントを克服する感動ストーリー
+
そこから奇跡の復活を遂げ、前人未到の快進撃を果たすというアメリカンミラクル
+
誰も手を触れることの出来なかったチャンプの凋落という暗いカタルシス
大衆が食いつく素材が揃いまくってて、これはどう弄っても儲かるネタだね。
一粒で二度も三度もおいしすぎるじゃねーか。
(現にランス絶頂とランス凋落で映画2本作れてるし)
ランスはその美味しいネタのキャストにたまたま嵌まり込んだだけじゃないか? と思うとなんとも切なくなります。