週末なので本を読む。小人閑居して悪事をなす。
暑いですね。
図書館で借りてきた。
内容はごく差障りのないものだったと思いましたが、読み方が拙かったな、と思いましたよ。ダメな読み方をするときって予断が大きいんですよね、吾の場合。
後書きを最初に読んじゃったのが致命的だった。マジでダメだった。
個人的に大嫌いすぎる学者の名前が献辞に上げられてたので・・・偏見スイッチが入ったまま固まってしまいました。
こうなるともう、内容の是非を云々できる視点は消失してしまってて、揚げ足取りに終始してしまうんですよね。とても非生産的で徒労のような読書になります。
よろしきもの、キラッと輝く破片のようなものを文章から拾い出す読上手、とは対極にある姿勢ですね。
読みながら浮かんでくる連想の不毛さにウンザリしながらも、それだけ吾がイラついているんだなぁ、というのはあらためて自覚できたので良しとします。
吾ながらちょっと気にしすぎだと思う。
どのへんが引っかかったのかというと、はっきり言って、本の内容完全に無関係。
読書感想にもならないただの連想になります。
教育政策にもエビデンスを~ってとても妥当なこと言ってるんですけどまぁ・・・
中立の第3者機関というやつへの言及のところで
「イヤあんた竹○○蔵がらみの人ですやろ?」
「中立公正を標榜しつつその中身がアレな実績積み上げてきた人でっしゃろ?」
という偏見スイッチがぴくぴく反応してしまうわけです。
話がちょっと飛んでしまいますが、今話題の加計騒動(問題というほどではないような気がする)。取り沙汰されてるけど要は今までの文部行政によるえこひいきのありかた(参入障壁)は許されないので、国家戦略特区という政治主導の新型えこひいきに切り替えようってことなんだと思うんですよ。
いい悪いは措いといて、参入を差配する主体が文部科学省→官邸に切り替わっていくだけの話。
政府の方が公平性が担保できるよ、って思うポジの人は問題ナッシングというし、政府はいまいち信頼できんよ、って思うポジの人は文部科学省というお役所に任せておけばいいんだよ、って言い出して揉めてる(ように見える)。
※ 吾はどちらかというと信頼できんよ、というポジだけど、じゃあ文部科学省に任せておけばいいかって言うとそうでもないよな、という鵺ポジでお願いします。
そこはいいんです(よくないけど)。
んで、加計騒動では変わるえこひいきの関係が取り沙汰されるのに、労働規制緩和を推進する国家戦略特区でパソナがおっきく事業をゲットできてるのには、ケチがあんまり付かないのは不思議だよな、納得がいかないよな・・・と感じるわけです。
えこひいきのあり方を切り替えるに際して
「この政策は公明正大・中立の民間議員の諮問によって担保されてます」
って喧伝されてる割に、切り替えた新たな差配の主体に民間議員が座ってたりする。
たとえば、パソナの○中とか。
名立たる人派はぜんぶ入ってるんだから、パソナ落とすほうがおかしいぞってのもあるとは思いますが、そこは心情的に、こういうのってそうとう卑怯じゃないか、第三者という皮は被ってるけど思いっきりそこから利益を得ているんじゃね? っていう偏見がどうしても拭えないわけです。
・・・本当に本の内容関係のないところに引っかかってしまいました。
ダメだな。こういう読まれ方をすると本も不幸だね、って思います。
反省を込めて内容に触れると、非認知能力の伸ばし方についての尺が短すぎるのは残念だと思いました。
ざっと読んだかぎり、非認知能力の強化の方は、大学進学などの高等教育の生涯収入における効果よりも、射程が長そう、潰しが利きそうに見えるんですよね。
今は大卒というレアキャラであれば収入が伸びるというハッキリした相関があるんでいいけど、大卒がレアキャラでなくなってしまうような将来においても、大卒というラベルによって収入の伸びは担保されるのかというと、そこは経済学でも微妙なところではないかしら、という疑問が湧いたり。
そうなるとより普遍的に効果がありそうな、幼少期から継続して非認知能力を伸ばすという教育の重要性のほうが高まってくるんではないかと思いました。
・高等教育による収入の伸びで生き易くなる
・非認知能力を伸ばして生き易くなる
だと、より遠い将来にまで効果が及びそうなのは後者かな、という感じがするんだけどこういう「将来より長く使えそうな教育はどっちか」の比較も研究の対象になってたりするのかしら? だとしたらちょっと読んでみたい。
最後に。
P175、「小さく始めて大きく育てる」
これも印象が変わる言葉だな、って感慨深かったです。
高度プロフェッショナル制度の元ネタ、ホワイトカラーエグザンプション導入しようとしたくらいの時に
まずは制約ガチガチでスタート
↓
徐々に省令・政令・通達で適用範囲を広げていけばええんや!
いちいち国会とおさんでええしな!
(希望としては、年収400万くらいの労働者まで適用したいね)
ってのを
「小さくはじめて大きく育てる」って表現してた識者がいたな・・・てのを思い出しました。
次はもうちょっと気持ちが落ち着いてから読みたいと思いました。
もしくは同ジャンルでも竹○繋がりじゃない人の本。
・・・けど竹○って影響力はすごいみたいだしなぁ、息のかかってない学者さん探すほうが大変かもしれない。竹○が利益相反に見えることをやってもなんらお咎めナシなのは、それだけ権勢が圧倒的だということの証明なのかもしれないですね。