afurikamaimaiのブログ

この道は行き止まりだ。引き返せないよ。

脱け出したいの?

 正月休み利用して読んでた。

戦後入門 (ちくま新書)

戦後入門 (ちくま新書)

 

 

 

日の沈む国から――政治・社会論集

日の沈む国から――政治・社会論集

 

 

だいたいよく分からんかったけどな!

「アメリカの従属国」というリアルに対峙するにはあまりにも辛すぎるので色々屈折した形で「俺たちって独立国だぜ」って演出や装置をいっぱい作ってきたけどそれもそろそろ限界だよね、ってのはまあ分かった。

まだ読みかけだけど、「敗北を抱きしめて」にもなんかそんな風なこと書いてあったような気もする。

 

でまあそこから脱するには、みたいなことを戦後入門の方では書いてあるわけですが、これが何とも言えない。

突拍子がないというか、メルヒェンにすぎるというか、そういう回路があるというのは実例(フィリピンとか)があるというのは了解するけれども、今現在日本に住んでいる人たちの大多数がそういう展開でもってアメリカの軛から逃れるという未来を選択するのかなぁ、という疑問がどうしても拭いきれない。

 

アメリカの属国であることを開き直ることが出来るような時代になったし、今の状況、さらにはよりアメリカと一体化する社会に対していったいどれだけの人が忌避感を持つんだろう? というね。

 

趣味から言えば、著者のいう格好での独立はなかなか良さげやな、と思わなくもないのだけれども、それに至る熱量が国民的な規模で湧き上がるのかい? ってなるとすごい有り得ない感じがして、そこが夢物語感が大きい。

 

いろいろややこしい書き方をしてるけど、

「こうすればできる」

ってのは理屈としてわかるけど、そもそも

「こうしよう」

という気分になるまで気持ちがいっぱい高揚してるのかな、というのが甚だしく疑問。

 

気分としては従属国のままでいいから、ちっこい枠の中でせせこましくガチャガチャやってるのが楽しい、ってのが国民の多数派じゃないのかなぁ、という気がしました。

実際のところはどうかわかんないけどね。

ただ国連を回路として独立を果たす、ということを目指すのであれば、もっともっとめんどくさいことに首を突っ込んでいく覚悟を決めなきゃいけないと思うし、その覚悟が老いゆく日本にあるのかね、となるとまずないだろうな、という感想を持ちました。

 

独立してない、ってのはまあいろんなところ見るとわかるんだけど、独立しないとガチで拙い、という焦りを覚えるほどの危機を感じられないというのも正直なところ。

基地がある街とかだったりしたら、もっと切迫感があるのかもしれないけど。