最新巻の刊行ペースがちょっとおかしい。
前の巻が出て一月後に出てる。最近のマンガはこんなもんなのかしら?
映画見た後、気になってたので盆のあいだに一気に読んだ。
ビックリした。
映画めっちゃくちゃ序盤じゃん。それであの形でまとめたのか。
すごい力技やな。
原作既に読んでる人が驚いてたのも納得した次第。
映画は面白かったけど、原作も面白い。
好みでいうと原作かな?
映画も映画でいいんだけど、漫画の長編ならではの積み重ね感がとても心地よい。
次はどうなる? って期待が止まらない。
櫂が大活躍! でも変わらないよ!
って見せておいて・・・というふうになってもおかしくなさそうなのが特に良い。
時代の激流に投じる石(櫂の活躍)の大きさがどんどん大きくなってて、そのぶん波紋も大きくなっていって
「これならひょっとしたら?」って時流を堰き止めることはできずとも、曲げることが出来るんでは、という歴史改変の期待がどんどん湧くけど、土壇場でそれを超えて櫂の投じた一石の波紋を押し流す、聳え立つ歴史の流れの強さがいい。
読者である俺は「実際どうなったか」を知ってるので櫂大活躍→大逆転! 太平洋戦争、みたいな架空戦記に流れるのかな、と期待するんだけど、なかなかそう簡単にはそっちには流れないぞ、っていうね。
歴史を変えるか、そのままに止めるか。
どっちに転がるかまだ分からないのがいい。今まで読んだ・見た多くの作品では序盤の衝撃を受けた後「歴史改変」or「歴史維持」の方針が割と早い段階で決まってたんだけど、これはちょっとどうなるか分からない。
櫂の活躍の華々しさも増してるけど、櫂を取り巻く環境の変わらなさ、ライバルの強さも増してる。
櫂が活躍すればするほど史実のそれとは異なる日本軍が形作られていってる(作られそうになっている)のだが、それだけでは変えられないんだろうな、と思わせるくらいに櫂の前に立ちはだかる敵や状況の困難さがどんどん大きくなってる。
それでもあるいは方向を変えられるんではないか? って思わせるのがすごく上手いので、一気に読んでしまった。
途中、いやいやそれは・・・ってなるメルヒェンな大和が登場する面もある。
けどそれをずっと上回るドラマの上手さがある。
どういう形でオチがつくのか、これからが本当に楽しみ。
今のところ、お気に入りのキャラは東条です。
狂気の入った小役人メンタルが上手く描かれてる。好き。
※メルヒェン大和どっかで見たと思ったら。これにそっくりなんだわ。