やっとだよ・・・
航空宇宙軍史のほうで忙しかったのは分かる。
分かるが。
表紙はまだ発表されてないので、これはひょっとしたら伸びるのかな?
という不安もあるけど、たぶん大丈夫だと信じたい。
ほぼ二年ぶりか。
「航空宇宙軍史 完全版」のほうにとりくんでるのは知ってたけど、「覇者の戦塵」もなんだかんだで長期シリーズだし、ある意味代表作だよなって。
こっちもいよいよ1945で終わりそう。
25年・・・長かったな。30年になる前にはケリがつくのだろうか。
しかし架空戦記というジャンルも縮小したみたい。
出版点数もだいぶ激減したようで、たまに立ち読みする歴史群像でも新人賞募集がなくなって久しいし、書店でもあまり見かけなくなった。
吾も学生とかの頃から読み続けているのは谷甲州だけになってしまったし、架空戦記ジャンルの新刊はもう読まなくなって久しい。
そのなかで谷甲州のだけは追いかけていたのだが、谷甲州はこれしか架空戦記を書いてないからすなわち、今では架空戦記は「覇者の戦塵」しか読んでない、ということになる。
10年ほど前まではぎりぎり佐藤大輔も少し追いかけてたけど、「地球連邦の興亡」が終わったあたりでギブアップ。
未完シリーズがあまりにも多すぎてついていけなくなった。
と思ってたら今年の初めくらいに亡くなってしまった。一時期ファンだっただけに残念。
けっきょく架空戦記モノで完結させられたのは一つもなかったのかな?
デビュー作の征途で最初で最後かしらん。
架空戦記でなければ、いくらかあるのだけれども。
割に面白いSF・・・スペースオペラ、かなぁ? 詳しいジャンルはよくわからんけど巻頭言で「俺こういうノリの奴大好き!」って作者が50~60年代SFへの愛を綴った後、それに沿って開き直って書いてるので、実にステキ。
構想としてはもっと広がってたのかもしれないけど、第一部完、くらいのまとまりはあるので完結作品にカウントする。
ちょっと残念なのは表紙イラストの統一感がまったくないところ。
これは同じく未完のこの作家で完結してる作品の方が稀だ「皇国の守護者」でもそうなので、作家のこだわりなのかもしれない。
中公版では統一されてるけど、イラストが好みじゃないので未購入。
この4巻の雰囲気で統一して欲しかったぜ。みたいなのはあるし、なんといっても
「ストーリー未完なのに加筆修正版出すの!?」みたいな違和感が拭えないところがある。
航空宇宙軍史・完全版もそういう印象があって、未購入。
「終わりなき索敵」でムルキラとかいったんケリがついた感もなくはないけど、もっと続くもんだと思っているので、「完全版」なんて銘打ってしまったら、これからは航空宇宙軍史の新しいエピソードは読めないのかしら、という不安が湧いてしまう。
だとしたら今すぐ追いかけて読むのはもったいないな・・・という気分。
( ダムダリ&蒼龍 VS 航空宇宙軍艦隊 の戦闘シーンが白眉)
とはいえ、作家が存命であるのだから、いつか物語にはケリがつく、という見通しは経つので、それはある意味幸せな事なのかもしれない。
「航空宇宙軍史」も「覇者の戦塵」もいかなる結末を迎えるにせよ、最後まで見届けたい。「覇者の戦塵」は特に、時代の経過に沿って語られてきたシリーズなのでいよいよ佳境。期待して待ちたい。