afurikamaimaiのブログ

この道は行き止まりだ。引き返せないよ。

らしさとか「感」とか。

 おおむねクソいと思っている。

己の心持ちの表明であれば「さようでございますか」で済む話なのだが

多くの場合、そこで「周りもそう思っている」という風に仕掛けてくるのがガチでクソい。

 

清潔感というクソワード

80年代の就活と最近の就活の写真並べて「個性がない」とか言ってたニュース思いだした。クソワード思いついた奴が「ふわっとした異物感」で排除するのを阻止する線としてリクルートスーツって有効なんだな、と雑感。

2018/10/22 17:24

 

元増田は「女が発明した」とか言ってるけどウソだからな。

ブコメでも指摘されてるけど。

でさ。

この「清潔」って奴。

ホントに気持ち悪いと思う。吾的に。

他の連中はどう思うか知らんけど、吾は気持ち悪い。

審級する権限と規準を己の手の内に持ちながら、相手に示さないまま

「さあこのクエストをクリアしてごらん」

っていう構えがもうクソ。

「感」だからね。

「清潔」じゃないからね。

「整理整頓」って言われればイメージ湧くけど

「整理整頓」って言われたらなんじゃそりゃってなる、そんな収まりの悪さがある。

「清潔」なら、その場そのムラで求められる最低線を明示して、そこをクリアーするようにって指示するような感触がある。吾の場合。

そこに「感」がつくと、その場そのムラの明示される最低線、ドレスコードではなくて、今目の前で対峙している者同士の、特に「清潔であるかどうか」を審級する側の印象次第という感触がものすごく強い。

にも拘らず、この言葉のいやらしさは多くの場合

「一個人の感想として」は発してないように見受けられる。

吾が身の回りでよく耳にする、目にするのは

「周囲に清潔感を与える格好」

という奴である。

周囲…何なんだろうな。

「俺はお前に清潔感を感じない」 分かる。

「周囲はお前に清潔感を感じない」 誰が感じてないんだよ?

 

こういうあいまいな物言いで何となくふわっと「察しろよ」みたいな奴、ホント厭。

人間まるごと嫌いになる。こういう物言いを聞くと「滅びろホモサピ」って本気で思う。

そこまで自分の感性に自信なくひ弱に生きてるんならさっさと呼吸を止めろと。

 

ホントね。

良くないですよ、こういうふわっとした言い方。

頑張って清潔感を醸し出そう、と配慮してもどこまで配慮していいのか分かんない方もストレスだし。

いや俺が清潔感を感じないってわけじゃないんだよ、けど周りがどう思うかな、みたいに判断をしていないふうに見せつつ、それでもダメ出ししてる腐ったしぐさとかもストレスだし。

 

*1

 

 

んなもんで、冒頭のブコメになる。

リクルートスーツって没個性とか言われるけど

就活本やガイダンスでよく聞く「清潔感」とかいう誰がそう思ってるのか不明の「いい感じ」をクリアーするための最低線として機能してると思う。

いろいろケチつけられるけどケチつけようと思えばいくらでも振り回せるクソっぽいふわっとワードで周囲を攻め立てられたら、アレくらいのゴリゴリに固まったコードがあった方がいいのかもな、と。

着てた当時は「なんでこんなもん・・・」と思いつつも「これ着とけばまず大丈夫」って気が楽だったのも思いだしつつ。

とりあえず安牌の格好というのは、規準のはっきりしないヌルい審査を避けるのには最適な道具だったのだな、と今さらのように見直しています。

 

*1:

・・・ひょっとしたらこういう発信者不明のダメ出しを「優しさ」と思い込んでるバカもいるかもしれないけど、ただの責任回避だからな。

俺はダメだと思う→だからこうしろ、はまだいいけど

俺は思わないけど、周りがダメっていうと思う→だからアドバイスしない、ってことだから。

聳え立つクソすぎる。

侠気乱舞。

字が違う気がするけどいいや。

シチューにキノコはみんなに合うと思う。

シチューに焼き豆腐は若干アウトかなって。

 

しばらく前にこのようなニュースがあった。

 

株価を急騰させたバカマツタケ栽培成功は、常識破りの大発明だ(田中淳夫) - 個人 - Yahoo!ニュース

このさきにあるのはマツタケ栽培で間違いないと思う。そうなればマツタケしいたけが同じ土俵に立ち、しいたけのステイタスが昔のように上昇する。しいたけ復権! しいたけ殲滅なんてなかったんや!!

2018/10/06 18:59

 

その後そこそこ株価も伸びてたらしいが、先週の下げ相場で毒キノコに変化したらしい。残念。*1

 著者ほどではないが、マツタケが量産の暁には、かつて天然モノしか獲れずにマツタケより珍重されていたシイタケが復権するのではないかと思い、期待を込めてブコメしたのだが。

 

 

anond.hatelabo.jp

 

ときどき増田怖いよな。

こういう碩学の人がさらっと出てくる。

んで、なんとなく分かったのは

バカマツタケマツタケと同じように繁殖するキノコであるのは間違いない。

このマツタケ種のこれを、人工栽培できたのはたしかに偉業なんだ、偉業なんだけども。

そこからマツタケまで一足飛びで行くのか! という期待をするのはあまりに早すぎる。ということ。

マツタケマツタケで頑張ってるけど難しいのはやはり変わらないのだ、と。

ただ代替マツタケとしての可能性は否定できないということなので、そこは期待してもいいのかもしれない。

しかし俺が欲しいのはマツタケじゃない。シイタケなんだ。

その昔マツタケをも圧倒する人気を誇ったっていう、あのシイタケ。

で読み進めてたら。

逆にデメリットを挙げるとすれば、野生のものとは全く異なる味わいと食感になることである。つまるところ、野生の品と菌床栽培のものとでは全く別物と考えるべきである

 こんなデメリットもあるという。

マジかよ。

じゃあ・・・

 

バカマツタケの"完全人工栽培"は偉業なのか

マツタケが高嶺の花じゃなくなって、しいたけが復権する・・・にはまだまだ遠いということか。/そこまでちがうのなら今まで栽培しいたけしか食ったことないんだが、天然しいたけはどれほどの美味さなんだろ。

2018/10/12 10:02

 

 

いま吾がウメーウメーと食ってるシイタケも、実は

野生のものとは全く異なる味わいと食感

ということなのだろうか。

最初の記事を読んだときには

シイタケとマツタケを価格差なく食べ比べて、「シイタケのほうが旨い」というシイタケ復権の時代が近いのでは!

と期待したのだが、

・いま食ってるシイタケは野生のそれではない

・もし人工栽培に成功したとしても、そのマツタケはいまごくごく稀に食うマツタケと同じ味にはおそらくなりえない

となると「比べても意味ねーじゃん」ということになる。

 

どうやらまずは

普段食ってる栽培シイタケと、天然シイタケとを食べ比べるところからはじめなければならないようです。

天然シイタケか・・・栽培ものしか食ったことないからいったいどんなもんか想像もつかないな。

というか、キノコ類、だいたい栽培モノしか食ったことなくてマツタケは例外的なんだとあらためて気付く。

 

あらためて思う。

天然マツタケと天然シイタケを、いつでも食えるような

偉すぎず貧乏すぎず、ちょうどいい按配の人間になりたい、と。

 

 

*1:その後の株価は追ってない。

食いしん坊しかいない世界。

 

侵略する豚

侵略する豚

 

 文章がなんかねちっこい。

ちょっと感情のせすぎやろ、って感じでもっとスッキリ書けばいいのに、ってイライラがあちこち募る。

恐らく半分程度に圧縮できたのではないか。

GPSは無意味、何故なら道路の両側はずっと空白が続くから」

のネタ、ちょっと何度も繰り返しすぎ。

近平の話も、その気配がなくもない。

 

とはいえ、出だしの切り口は面白かったです。

徳川斉昭が、井伊直弼から牛肉貰えなかったのでそれが遺恨になったんや、ってのは知らなんだ。

お前んとこの名物の牛贈れよ、いつものように。楽しみにしてるぜ!

わりい、殿様(直弼)が殺生禁令出したんで無理。

そこをなんとか! 地元のじゃなくていいから、どっかから調達して牛くれよ!!

だから殿様がダメだっつってんだろ、殺生まるまる禁止なんだよ!

 

といった遣り取りが続く。どんだけ牛食いたいんだ斉昭。

あと慶喜な。

 

ブタがいっぱいほしいので、島津よ、俺に贈れ!!

 

とかさあ・・・紹介されてる督促の書状とか、それにグチ溢す薩摩のとか見てると、「うわあ」ってなる。

小松帯刀

「俺が持ってる豚肉、いっぺん献上したらしつこく要求された」

「もう三回贈ったんだが、あっという間に平らげてまた督促してくる」

「手持ちねーよ、スッカラカンだよ! 頼む国元、追加送って!!」

「豚一マジ強欲」

って書状を薩摩に送ってるそうな。どんだけ豚食いたいんだ慶喜

 

斉昭も慶喜も、殿様の分際でこれかよ、と。

武士は食わねど高楊枝ってなんなん。なんなんなん。

これは幕府滅んでよかったのかもしれん。

しかし実に恐ろしきは人間の食欲だな、と。貪欲にも程がある。満たされないとルサンチマン蓄積してプッツンとかもろくでもない。*1

 

その導入部はまあさておいて、中盤以降はけっこうダラッとしてます。

伊勢湾台風でボロッボロになった山梨に種豚を贈呈して、日米友好、みたいに演出してたけど、それ実は濃厚飼料(配合飼料)を日本に買わせるための方便でしかなかったんだよね、とか。

昔はそれしか売れなかったけど、加工技術と保存技術の発展によって「豚そのもの」を送ることが出来るようになったんでいっちょ日本市場開放させてやろうぜ、とか。

そうなったら別に固有種とかない・・・というか、日本の食用豚のほぼ全てが、アメリカから贈られた種豚の血統であり、国内固有種でブランド化で何とか逃げ切りを図る牛のような真似ができないし、もう死ぬしかないんじゃないですかね、豚畜産は、とか。

 

興味深いんだけど、もっとスッキリ書けるっしょ、というストレスも大。

近平(中共)の食糧政策の大転換の流れもね。

これはこれで大変興味深い。

無理矢理自給率をあげるということの困難。

そもそも無理してた頃の無茶すぎる施肥(化学肥料ドッカンドッカン撒く)+急すぎる工業の発展で環境保護が追い付かない、のダブルコンボで農地が汚染されまくりという今そこにある危機

じゃあどうする? → どうもこうもねえよ、ここで農業やらせねえよ!

ってどんどん耕作放棄(強制放棄)させられる汚染農地。

もう以前のように国内で自給自足は無理。→近平の大量大豆買付けに代表される、カネに物を言わせた食糧調達へシフト。

この辺のダイナミックな流れというか、良くも悪くもスケールの大きすぎる大陸風味も面白いです。著者が拘束されたエピソードはもっと詰めたほうが緊迫感あったと思うけど。

 

全体に面白いのにもったいない、そんな感じの漂う本です。

しかし、世界(米国)と日本の意識の差については、著者の意見におおむね同意。

米国は世界に売り込むために国がまとまってるんだよね。

いっぽう受けて立つ本邦は「6次産業化」と篤農家に頑張りなよ諸君、と丸投げ。

ブランド化などというと聞こえがいいけど、それも県単位で国内群雄割拠。

外に「日本国として」売り出していこうという気配は全くない。

日本国内の市場で比較優位をとって延命を図り、あわよくば海外へ・・・みたいなのが多すぎる。*2

こりゃあ敗けて当然っすよね、と思った次第。

 

文章がくどいしねちっこいので読み難いけど、興味のある方、

特にTPPに絡んで攻勢を強めるアメリカンの豚肉業界のことに興味がある方、などにはお奨めです。

くどいと言ったけど、食肉生産「工業」としての米国畜産業のルポ部分は、かなり白眉かもしれません。

*1:まあこれは本書の見立てなわけで、実際そうだったかどうかは不明ですが。

*2:肝心のブランドも「神戸牛」なんかは血統を守るのに拘り過ぎて、頻繁な近親交配で事故率(異常分娩・仔牛の異常の増加)が高くなるという洒落にならない弊害も出てるし。うちの実家も、ひどいときには1割近く、売り物にならない何らかの異常を持った仔牛が産まれる。