afurikamaimaiのブログ

この道は行き止まりだ。引き返せないよ。

ザ・ライトスタッフ (あっ軽い人々)

50代40代ならすぐに分かるわな。

ギリ30代でも通用するか?

さておき前回のエントリでブコメいただいたので、ちょびっと補足

補足になるかしら?

まだあんまりまとまってないけど、とりあえず書いてみます。

 

昼間の続きってわけでもないが。 - afurikamaimaiのブログ

興味深い視点だとは思うけど、今現在の日本において経済的困窮層がどれくらい深刻な困難に直面しているか、保守層に「見えてる」ようには思えない。

2020/10/17 11:36

b.hatena.ne.jp

 

ここのところ。

保守の振る舞いが「困窮する層を無視している」というのは全くその通りだと思います。

ただ、彼らは

「見えたうえで控えめに言って無視するか、より直截な言い方をすれば叩いている」

のだと俺は見ています。

 

無視するときのロジックは

「俺の生活のほうが大事(そりゃそうだ俺だってそうだ)」

なんだけど、連中が叩く対象の取捨選択、その恣意性がすごく気持ち悪いです。

 

「俺から見て可愛げがないから叩く」

なんだけど、これを言い訳を塗してるのがすごい鼻につくようになってきました。

 

俺の中で連中のこの恣意性は、前からうっすらと感じてたんですけど、とどめの事件がこれ筆頭に一連の流れです。

 

www.asahi.com

 

覚えてらっしゃるかもしれません。

このスキームはほかにも利用してる悪徳業者がいくつかこの後も露見したんですけど・・・保守界隈、騒いでました?

生活保護の不正受給はあれほど血眼になってぶん殴りまわってた保守・生活保守界隈は何をしてました?

 

この時に俺の中では確信に変わりました。

連中、見えたうえで殴りたい奴を殴ってる、って。

生活保護で発生する不正は徹底摘発。救済される人間を増やすのは後回し。

額も率もそれを上回る企業型保育への不正はスルー。制度のメリットのほうが大事。

 

ね。

ダブスタでしょ。

俺はこれを見て反吐が出るなぁ、と感じました。

救う救わないの裁量を自分の手元に置いておきたいだけで、ばっちし見えたうえで無視してるんだ、と。

 

見えたうえで無視するだけならまだいいです。

自分の生活を優先するのは人として当たり前ですから。

ただそこから踏み出して「お前は救うに値しない」という運動を始める保守の振る舞いは、本当に趣味に合わない。

自分の生活に投入されうるゼニが無駄に消尽されている、という点で生活保護不正を叩くのであれば、自分の生活を守るという意味で妥当性はある。

だがそうであるならば、同じ熱意、金額ベースで言えば更なる熱意をもって企業型保育不正を叩くのが筋だと俺は思う。

 

しかし、連中はそれをしない。

けっきょく「自分の好み」でぶん殴ってるだけ。そう見える。

 

で、ですね。

この「自分の好み」だけを評価軸・行動規範の軸におけるのは何でなんだ? って思ったら、保守の人達はたぶん、政治やってる連中に対する期待値とか、能力に対する信頼とかがもう微塵もないんだろうな、と思ったので、前回のエントリになるわけです。

 

けっきょく、誰がやっても一緒だろ、という開き直りが

誰がやっても一緒→パイ(経済・国富)は大きくならない→自分の取り分を守りたい

って流れになってるんではないかしらん? と。

 

保守は経済成長を掲げながら、その実、もっとも経済成長に対する不信を拗らせてるんじゃないかしら?

まあ・・・途中で「悪夢の民主党政権」が挟まったけど、ほぼ保守による政権運営が続いてきたのに成果は御覧の有様ですからね。満足してる保守はそうは居なさそう。

「悪夢のryよりマシ」という消極的評価が多数を占めるのもむべなるかな。

 

んで。

その政権運営の成果を見て、もう絶対に「国民全体を賄えるほどに」国富は大きくならないと思ってるからこそ、自分の取り分を守るために、自分にとって「仲間じゃない」人を切り捨てる。そいつらは「国民ではない」と切断する。

 

だから見えてない、見てないんじゃなくて、見たうえでそれを捨てようとしている、のが今の保守じゃないのかなぁ、と俺は考えてます。

 

ちょっと保守を軽蔑した見方にはなりますけどね。

学術会議関連の手続き上の不正を指摘したら、トンチンカンな党派性攻撃で支持を回収する振る舞いとか見てると、正直軽蔑しない理由がないんだよな。

 

 

機動警察パトレイバー 後藤喜一ぴあ (ぴあ MOOK)

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 ※こっち方向に「マトモじゃない」のだったら、まだ好みでした。

 

昼間の続きってわけでもないが。

ブクマつけてから

「そういや斜め読みして放置してた本にもちらっと書いてた気がする」と思い出す。

b.hatena.ne.jp

 

書いてたけどほんとにチラッとだった。

 

 

けっこう面白い。

面白いのだが。

おそらく、本書の本筋でないところでちょっとした閃きがあったので自分用に。

あんまりいい読者の振る舞いじゃないが、引っかかったもんはしょうがないので書き捨てておく。

 

第5章の現代中国における「公」と「私」のところ。

特に「公論としての法」「ルールとしての法」のくだりで、なんとなく腑に落ちた感じがしたのだ。

 

読んだうえで俺なりにすごい雑にまとめる。

雑なので間違っているがこの際それはどうでもよくて、俺が何となくすっきりした、となればそれで充分である。ここは俺の日記帳。

 

支配者の徳を前提とする考え方と

支配被支配どちらも「同じ」である以上、同一ルールに服する、という考え方。

 

現状の日本ってこれがごっちゃになってるから混乱してるんじゃねえのかな、って思いついた。

昔の感覚だと「支配者の徳」というか

「他人の上に立つもの、この程度の水準はクリアしてて当然でしょうよ」

という高い資質を求める空気が非明示的だけど確かにあって、なればこそ非明示的なモラルとかに絡んだネタであっても支配層が失脚してしまったんだろうな、と思う。

たとえ自民党であっても「さすがに踏み外しすぎだろ、(人の上に立つものとして)」という声が支持者からも上がってたから誰とは言わないけど宇野さんとか、今の視点から見ると

「えっそんなことで」

と言えるくらいに些細なことで辞めてたりする。

 

これが「些細なこと」に見えてしまうのは、新自由が流れ込んできて以来

「上に立つ人間だって、唯の人じゃん」

という・・・悪い意味で「同じ」人間であるという感覚が浸透してきたからかな、と思ったんですよ。

誰とは言わないけど安倍さんとか、まあ普通ですよ。

普通っていうか「俺の友達はひいきしちゃうぜ」なんて、就いてる地位を無視すれば気のいいおっさんで済むような話だった。

「その立場でそれじゃ拙いだろ」

っていうのは非明示的なモラルの話。

ピンズドで力関係から言えば…というのはあっても明確にアウト、というのがとても難しい。

法律に明示されてないんだから、それに俺が縛られるのおかしくない?

っていう、下々とまったく同じメンタリティで過ごす感じ。

そしてそれを下々も「そうだそうだ、法律で悪いって言われてないんだからやったっていいだろ!!」

っていう。まあ反論の難しい話。

むしろそれくらい「他人の上に立つ者の徳・モラル」に依拠して組み立てられてた法律が今までよく回ってたね、って。

 

・・・この辺は「明示されてない条件でだれかを縛ることがそんなに拙いことだろうか?」という保守のもう一つの潮流とはバッティングすると思うけど、ここでは措いておく。

 

afurikamaimai.hatenablog.com

 

 

でね。

左派・サヨクはこの「支配者ならば当然持っているべき正しい資質」を前提とした話を組み立てすぎなんじゃないかと。

昔ならそれが通用してたけど

「みんな同じなんだ、モラルのなさ、意識の低さ、そして能力の低さも」

という意識が一般化した以上、

昔みたいな非明示的なモラルに依存した形で権力を縛るやり方はNGで

ルールはルールとしてガッチリ隅々まで事細かに決めておかないとまずい、というのが今。

だけど法律が追い付いてないから、たまたま他人の上に立つ立場にはまり込んだ

意識も能力も低いただの人、が「ただの人」として振舞うサマをまったく制御不能なんじゃないかなぁ、って思いました。

 

 

この点やっぱり保守のほうが「人間が見えてる」と思う。

「人間しょせんそんなもんだろ」という開き直りがある。

だから人間味あふるる安倍ちゃんの振る舞いが好き。

にんげんだもの、それはそうなるよ。身内がかわいいよね」という優しい視線がある。

 

サヨクはまだそこで人間そのものを見てない。理想を押し付けてる。

「総理たる以上、こうでないと困る」

役割に人間を縛り付けている。

常に「そいつは役割にふさわしいか否か」という疑念の目線を送り続けている。

ここが、大衆には気に入らないのだと思う。

 

 

あとね。

ものすごく印象論でしかないんだけど、逆説的に左派よりも保守のほうが

「もうどうやってもどうにもならない」

という将来像をうっすらと共有している気がする。

 

誰がやってもおんなじ、ということ。

 

左派・サヨクも言うし、保守も言うこのお決まりのセリフ。

左派・サヨクはまだ口ではこういうセリフを吐きつつも心のどこかで

「モラル高き指導者が運営すればワンチャン」

みたいな幻想を抱いてるところがないだろうか。

 

保守はその点、安倍を選び支持し続けてきた点で言動一致してると思う。

「誰がやっても一緒だし、だったら別に安倍でいいだろ。安倍いい奴だし」

というのがすごく感じる。

三本の矢が尻すぼみのしょぼすけに終わっても、誰もそこを指弾したりせず(はねっ返りのごく一部の党内反動勢力は喚いていたけど)にスルーしたのは

「安倍にできないし、なら誰にもできない。そもそも誰にもできない」

という諦めの世界観があったからじゃないだろうか。

 

そんなふうに思った。

世の大衆には

誰にやらせても同じなら、自分にとって心地のいいやつに任せたいよね、という人情があって。

たぶん俺の

人の上に立つ者なら相応のモラル求められて当然でしょうよ、という感情も、俺にとっての心地よさを求めてるだけ、だと思う。

 

こういう風に思えるのは、この国のおカネ回りの将来が「もうどうにもならないんだよ」ってうっすら理解していながら、それでも即死するような追い詰められ方をしていない、ある意味平和な証拠なんじゃないかなって感じる。

 

 

本気で死にかけてたら、もうちょっと真面目に選ぶよね。

もしかしたら死期が早まってガチで選ぶ日が近づいたのかもしれないけど、その時の選考基準が俺にはちょっと想像がつかない。

誰がやってももう無理じゃん、という感覚に関してはかなり納得しているので。

 

 

以上、ほんの内容とはほぼまったく無関係の感想に飛んだ話。

こんな読まれ方をする本も気の毒っちゃ気の毒。

 

けど本筋のAIの話もとっても面白かったっすよ!

この辺はもっと面白いレビューがいくらでもあるから俺が書く必要はないよね!

-17.1% って多いのやら少ないのやら。

自分用しおり。

このエントリ読んでニュースあったの思い出した。

www.shiratamaotama.com

 

たしか今年の婚姻数も減ってなかったっけ、といううろ覚え。

ググったら出てきた。

www3.nhk.or.jp

で。

最新の統計で、出生数は前年比でマイナス2.4%、婚姻数はマイナス17.1%

 

 

これがそんなに大きな数字なのかどうか気になった。

深刻だ、というコメントがついてるんだけど、おカネ回りのマイナス数字がもっとひどいのがバンバン出ているので感覚がマヒしている模様。

 

けど前段の分析、「不安だから結婚・出産・子育てを手控える」というのはかなり優れた生存術だと思う。

社会に対して新たな財・サービスを提供することで成長するのではなく、今ある財・サービスを提供するのにかかる諸費用を削減することで成長を得ることが商売の常道になってる現状ではとくに、親になるであろう人が、「使われる側≒諸費用削減の対象」である場合はとくに、ね。

 社会の形成という面では不利かもしれんけどさ。

 

大人たちは口々に大変だー、大変だー、っていうし、おカネも出すよ、みたいなこと言いますけどね。

これって、

自分の生活の安全が確保されたうえでの余剰から一部持ち出しするのは吝かではないよ

でしかなくて、子育てしたい世代全てにいきわたるような負担については、大人の全階層が全力抵抗するんですよ。

じゃなかったらさ、氷河期・リーマン世代なんて言葉が生まれるわけがないじゃん。

 

「自分の食い扶持もやばいのに何で新卒採用なんてするの? 死ねよ。」

という本音がむき出しになり先行世代が自身の雇用保護を最優先させた結果がアレなわけで、現況下においてこれが再現される可能性はかなり高いと思われるわけでして。

 

自分も含めて、今きれいごと言ってる連中が、リアリスト気取りで後進を切ってきた世代まさにそのもの、ってのは忘れないほうがいい。

リストラと雇用の流動化自由化で経済が強くなり、結果として職に就ける人が増えるんだ、という小泉・竹中に有権者の8割が乗った結果、そこそこ流動化というか不安定化したけど、成長率は四半世紀にわたってG20最悪というロックな成績を残した日本経済を担ってきたのがほかでもない、俺たち。

自信を持っていうけど、こいつら自分の言に責任を持たないよ。

力強い成長には失敗してるけど雇用は増えたよ良かったよ、って半分の成果だけを誇り嘯いて恥じない人間たちだよ。

 

なので、こういう連中が主導権を握っている環境下において、状況の改善を期待して不可逆的なアクションを起こすよりは控える、というのは賢明な態度だな、って思います。

来年再来年においてダメージを受けるのは新卒組だと思うけど、会社組織においてその次くらいにダメージ大きくなるのはきっと「子供が産めるくらいの若年層」だと思う。

 

まずは、生き延びてください。

手助けはできません。

俺も先行するクソ世代の中では状況次第で殺される側なので。