どこか忘れたけど、書評してるブログの記事を読んで気になってたので読んだ。
とても面白い。
この震災後日本はちょっと住んでみたいね。
すごくダメな世界だけど、ダメなりにダラダラ続く感じがいい。
何よりそのダラダラ続くダメワールドから逃れる術がないのが素晴らしい。
何の因果か知らないけど死ねなくなった人たちの方は自責の念に苛まれつつその牢獄から抜けられないのが素敵。
こういう絡みつくような生き地獄ってぞくぞくする。
一方でそんなしょうもないダメワールドを所与の条件として最初っから受け止めてる子孫たちの逞しさもたまらない。
客観的に見たらひ弱なんだけど、そのよわっちい命を実に謳歌してる観がある。
死ねない老人たちが自分の命を持て余し気味なのとコントラストがきつくていいね。
これ「五分後の世界」と「ヒュウガ・ウィルス」みたく
この世界観使った続編とかでないかなぁ。
この世界、一冊で終わらせるにはもったいない。
人間は、文字どおり未来永劫、自らの視座から離れることはできないのだ、っていう諦めを噛み締めたい夜にお奨めです!!