afurikamaimaiのブログ

この道は行き止まりだ。引き返せないよ。

雨の日の犬の臭い

今年はぜんぜんカタツムリを見ないな・・・

ふいに思い出して、近所の植え込みとかをけっこう注意して見はじめるようになったのが最近なので、ホントはもっと以前から居なかったのかもしれないけど、ほんとに見かけない。

ナメクジはブロックの隙間にいた。

あと雨でもミミズはアスファルトに出てくるのは何でなんだ・・・?

去年はブルーメタリックなトカゲを良く見かけた。尻尾がエメラルドグリーンみたいな鮮やかな色で、ハンミョウとかそういうのに近い金属質な感じの尻尾してるトカゲ。

ふだんから前向きではなくやや俯きがちに生きてるのでこういう地べたに近いところを歩いている動物にはけっこう気がつく。

そしてカタツムリ見ないのとついでに、まだまだ野良猫は見かけること多いなっていうのと(近所で3匹仔猫確認。冬は越せるのだろうか)

野良犬をまったく見かけなくなったなぁ、というのを思い出した。

 

住んでいる場所の違いもあると思うけど、実家に住んでた頃はよく野良犬を見かけたものである。

田舎だったせいか、野良犬おるで~ってなってから保健所さんが捕獲に来るまでしばらく時間があって、小学校の頃は学校近くにひょっこり顔出してきた野良犬が子供たちの間で持て囃されて人気が絶頂に達したあたりで保健所がお持ち帰りというのがあった。

授業中に隠してたウサギ小屋近くの掃除道具入れの中から連れて行くの。

僕も含めて子供たち「犬がおらんくなった」って大パニック。隠してたつもりでも教師たちにはバレバレだったことに気付いてないんだからさすが子供である。

それでもしばらくしたら「見かけなくなったってことは家に帰ったんだろう」みたいな能天気さがあって、居なくなったこと自体すぐに忘れてた覚えがある。

子供は移り気だと思う。

たまに子供が愛玩動物との別れを引きずって・・・みたいなことを見聞きするけど実感としてはぜんぜんそんなことはなかったので、もしかすると死体と直面してないからそういう感覚は湧いて来なかったのかもしれない。

 

少々時がすぎて中学校の頃も、やはり野良犬はいた。

この頃になると子供も多少は智恵がついて、野良犬は保健所が回収する、ということを理解しているのだが、また中学校に入り込んでた犬を生徒が可愛がりはじめた。

今度は野良の仔猫もいた(これはどこから来たのかちょっと思い出せない)のが小学校時代とは違ってて、両方は別々に隔離されて可愛がられてた。

たしか野良の仔猫のほうが野良犬よりも先に表れてたと思う。

小学校の頃のように学校総出で可愛がるというようなこともなく、特に好きな奴が世話して、大多数は気が向いたらちょっかい出すみたいな距離感で接してた。

僕は気が向いたら給食の残りとかあげてたんだが、ある日放課後だったか、午後の体操の授業だったか、なんか咥えてグラウンドの鼻先をてくてく歩く野良犬を見かけた。

それでグラウンドの入り口近くの大木の下でムシャムシャやり始めたんで自分でなんか捕まえたのか、と思ってたら校舎に戻ったら「野良猫が居ない」とかちょっと騒ぎになってた。

・・・まあその野良犬が咥えてたのが隠してた野良猫だったわけです。

その後、残った死骸はよく世話してた連中がそのまま木の下に埋めて、野良犬は虐待されるようなことはなかったけど誰からも相手されないようになって、以前は校舎の玄関に入れていたのに追い出されるようになって、保健所に連れて行かれたのを後で皆が知っても「ふーん」くらいの扱いだった。自分も同じく。

 

愛着って一瞬でぐぐっと醒めるんだなぁ、と実感した事件だった。

今なら犬に猫襲うなというのが無茶な話だし、もっと巧妙に隠しておくべきだったと分かるのだが、当時は野良犬が憎たらしかった。

野良猫が食われるまでは野良犬ともじゃれて、耳の後ろに福耳みたいに垂れ下がってた毛玉を

「これは切っていいのか、それとも病気かなんかで腫れているだけなのか?」

って気になっていたのだけど、そういうのもどうでもよくなってた。

 

連れて行かれた以上、たぶん処分されたと思う。

処分されることが分かっててもなんとも感じなかった。

今思い返すとかなり残酷な態度だと思うが、じゃあ野良猫を食った後も野良犬を可愛がれたか? と聞かれるとそれは今でも難しい気がするし

あの時ああいう気分になったのはしょうがないだろう、と思っている。

 

僕はなかなか感受性の乏しい人間なのかもしれない。