今週のお題「わたしの好きな色」
赤はいい。
燃える色だ。
なんだって赤がいいに決まっている。
赤は好きなのだが、なかなか赤くならない。
昔々の子供の唄で
「手のひらを太陽に 透かして見れば」
「真っ赤に流れる ぼくの血潮」
という唄があった。
かつて真似してみたが、うっすら輪郭がピンク色になるくらいで「真っ赤」という感じはしなかった。子供の頃ですらそうだったのだから、加齢を重ねた今となってはもっと微妙な感じ。
採血の時もそうだ。
すごい真っ黒。
いつ見てもコーヒーの色。
突き刺して採血のボトルに溜まっていく初っ端から瑞々しさがない。
今度の検診の時もそうだった。
毎度のことだが訊ねずにはいられない。「これって大丈夫な色なの?」と。
看護師さんはいつも笑って「大丈夫ですよ」っていう。
すごく嘘くさいけど、検査結果はいたって健全なのが続いているので、嘘はついてないんだと思う。
そうなると・・・「赤い血潮」って俺のどこに流れているんだろう?
静脈から採血するからどす黒く汚れているんだ、というのはアタマではわかる。
分かるのだが、それにしても最初っからかさぶたの色みたいな血すぎだろ、と思う。
これホントに、動脈には本当に赤い血潮が流れているのだろうか?
動脈にぶっ刺して採血してみればいいのかもしれないが、俺は痛いのは大嫌いなので想像するだけで実際に確かめたいとは思わない。
思想信条などは相応に赤いはずだし、シュウヘイは好きだけどチームで言えば広島東洋の方が好きだし、もうちょっと流れてる血も赤くてもおかしくないはずなのだが。
久々に擦りむいた肘の先っちょから流れた血も、子供の頃の記憶にある鮮やかな色ではなくて、なんだかくすんでいたので何となく書いた。
老いるにつれて、血も肌も鈍くなっていくものなのかな。
代わりに髪は鮮やかに色が抜けていくのかもしれない。いいのやら悪いのやら。