終日雨が降っていた。
せっかくの休日にこれかよ、と思ったが、そもそも休日だからって出かけるとかないよね、ということに思い至り、しばらく窓の外を眺めていた。ダラダラ降るもんである。
雨ってよくわからない。
一時期にどさっと振ってみたり、今みたいにダラダラ中途半端に振ってみたり。
ゲリラ豪雨とかいうレベルになるとまだ雲の様子でわかるんだけど、一瞬だけザーッと土砂降りして逃げるようなやつになると、今のダラダラ雨とさほど変わった様子の雲でないことが多い。
真っ黒じゃなくて、中途半端な色してるの。
昼間ならひょっとしたら透かして太陽見えるんじゃねえか、ってくらいなんか薄い感じ。
にもかかわらず降るときはドバっと降るからね。
意味が分からない。
この雲なら、こう来る、
そんな予想が空振りになることが多くて嫌になる。
通り雨でもざっと来ると重装備でないといけないけど、今のようなダラダラ雨だったら折り畳み傘でも割と平気。
どうせなら重装備で準備して出かければよいのかもしれないけど、雨降ってる時はいつもの癖で空を見上げてしまう。
そして「よっしゃこれは激しく降ることはないな」と早合点して折り畳み傘だけで出かけて、無駄足を踏むという展開。
最初っから見なければいいのに。
中途半端な雑な知見と経験則でひどい目にあっているにもかかわらず、なかなか抜けない。
だから台風のさなか用水路見に行っちゃう人のことはあまり強く非難できない。
きっと自分の中では大丈夫、って思ってたんだろうな、って。
この自分の中では大丈夫、という過信は経験しても抜けないし、侮ってはいけない気がする。自己判断で失敗して他人から揶揄されるとますます依怙地になっちゃうこともあるし、自分で大丈夫、って判断したことに対するプライドは高く聳え立つものがある。
自分で大丈夫やろ、って判断してずぶぬれになるんだから世話はない。
だれにもぶつけられない苛立ちを抱えながらストレスフルに雨の中歩くよりも、雨の日は外に出ないのが一番じゃないか。
出掛けない言い訳がもう一つできた。
せめて予報が「土砂ぶりになるよ」って言ってる時くらいはそれを信じてみたい。
信じて空振りで刺して降らなかったり、全然降らなかった時の苛立ちが強く印象に残っているから、あえて自己判断で勝手に「あんまり降らないはず」とか決めていたいめみるんだろうな。
こういう細かいところで
「前当たらなかったし、荷物になって損した」
とかそういうちっさいことを引きずる性格は割とどうにかしたい。