ここまでの流れが実に鮮やかな感じ。
これぞビジネス右翼、って感じました。
話題の雑誌自体は完売して、商売としては成功を収めたうえで
誌上で反論することなく
「俺たちのゲンロンを封殺したのは・・・・サヨクだ!!!」
って言い得る形で逃げ切り。
もし己の思想信条・良心に従って商売してたんならもっと気骨のあるところを見せるよね。
それをしなかったのはおそらく、この新潮45(小川榮太郎)を鉄砲玉にして左側(と彼らが目する人々)からの集中砲火を浴びさせ、その中で斃れる勇者、という物語を獲得したかったがためだろう。
今回、論陣張った連中は小川を筆頭に
として復活の目はあると思う。
まずはWILL・Hanadaで足掛かりを作って、たぶん週刊新潮がしばらくしてから
「なぜあの騒動は起こったか」
「いわれなき弾圧に晒されたゲンロン」
みたいなマッチポンプ記事で再デビューさせて、売り上げのテコ入れを図るんじゃないか?
すでに「悪いのは左」って論調がはてなでもグングン上昇してるし。
親衛隊の核になる部分は形成完了した感がある。
けっこう新潮の狙いはガッツリ当たったんじゃないかな?
この期に及んで編集長の見解も出さずに逃げ切ろうとするあたり、吾は新潮そのものを見下げ果てたけどね。
なによりも悪いのは左でもなんでもなくて、新潮45の稼ぎなんだけど
稼ぎが悪かったからこそ雑な炎上商法に手を出したんだけど
それが理由で潰れたんだって理解する人がどれほど残っているのやら。
自分たちの雑誌の経営が失敗したのを他人の責任にして逃げきれるんだから、ぼろい商売だなぁ、ってほんとにしみじみしました。
あと文芸部もいろいろ囀ってるけど、これ商売だからね。
文芸部だけで独立採算でやれないんなら、新潮の看板でやってる限り、「炎上で出た利益に乗っかってる」後ろめたさはもった方がいいと思う。
内ゲバで「俺たちは潔白だ!」みたいなツラしてるけど、食ってる飯は新潮45と同じ釜やぞ。
正直、同じ穴の狢だと思ってて、この辺もやっとする。
お前たちの手はそんなにキレイなの? って感が拭えない。
創業者の言葉をRTするだけで「抵抗してるフリ」をするより、それこそ得意の文芸で「いかに新潮45がダメか」をやり込めるようなガッツを見せるべきなのではないでせうか?
「新潮45のナニがダメだったのか」を社内から声をあげて自裁せず、このオチを好とするのなら、文芸部も炎上商法の一端を担っているアクターの一人だ、と吾は思います。
※追記。
休刊声明で言及された編集部(編集長)の能力がダメっぽいのは、言い訳ではなくて、どうやらガチな雰囲気。
ひょっとすると「左の圧力に負けた」ふうを演じるのが目的ではなく、純粋に能力的に
「ゲンロンで反論する」という体裁をととのえるのも新潮45の体制では困難、と判断されたのかしら?