今日は以前から引っかかっていたことを確かめるために図書館に行ってきた。
過去記事で書いてたこれ。
のここ。
満洲国にソ連軍が侵攻してきたとき、一部開拓団は開拓村の女子供を全て殺したうえで、男は皆、ソ連軍に突貫して玉砕しようとした。けどソ連軍戦車の群れを見て、誰言うこともなく抵抗すべく身につけた武器(手製の火炎瓶も含む)を捨てた・・・って話を思い出した。
経済合理性。 - afurikamaimaiのブログ
id:wattoさんにブクマされてたので、これは元ネタをきちんとしとかんとアカン、ってしばらく探してた。*2
んで。
記憶ではNHK(たぶん)のドキュメンタリーで見たはずだったのだが、これが探しても見つからない。
閑古鳥の鳴いている人力検索はてなでも尋ねてみたが捗々しい答えはなかった。
俺の記憶違いやったんか、加齢によるいつもの記憶の混濁か、と不安になってきた辺りでようやく、ヒントになりそうなブログを見つける。
おっしゃ、(たぶん)これや!
って勢い込んで
踏んだらリンク切れというね。
しゃーないのでモヤモヤしながら今日まで待ってて、さっき借りてきて斜め読みした。
あらためて書くかも知れないけど、気になってたポイントだけ拾ったところ。
ガチだったこと
・集団自決の強要はあったよ
・斬り込み隊を編成したよ
・けど、断念して降伏したよ
記憶がずれてたところ
・集団自決の主導者と、斬り込み隊編成の主導者は異なる。
というか、避難民の集団の中でも、自決した犠牲者達は前方(中央集団)。
殿で、後ろから迫ってくるソ連軍から避難民を守る、護衛をつとめていたはずの男たちは、ソ連軍が避難民たちの前に回りこんで包囲体制をとっていることに気付いてなかった(ソ連軍の進撃速度が速すぎた)。
時系列としては、ソ連軍に包囲されてることを悟った、中央集団(婦女子中心の人々)を率いていた開拓団長が集団自決を決意し、決行。
→その団長から斬込隊長を委任された者が後方の男たちと合流して、ソ連軍陣地に斬り込む、という流れだった。
・斬り込まずに降伏していない。数回の襲撃で損害をだしている。
ここがいちばん記憶と違ってたところ。
記憶ではソ連軍戦車の大軍をみて
「こりゃ、かなわん」
ってアッサリ白旗を揚げてたと思ってたけど、
斬込隊は夜襲を試みて、ソ連の自動小銃で滅多撃ちに打ちのめされて、一気に1/3に激減。
その夜の襲撃を諦めた段階で「斬込隊」としての実質を失ったが、後に逃避行を続け五〇日後にソ連軍に投降している。
細かいところは割とあやしいけど、おおむね間違ってはいなかったことを確認できてほっとしている。
というか・・・
この元ネタをたしかめる時に、いちばん強烈に気になっていた
「兄と妹」のエピソードは、「姉と妹」のエピソードだったんだな、って確認できたのが、いちばんの収穫(P184~185)。
あまりに凄惨な話なので、おそらくこれは、(俺の中で)捏造された記憶だろう、って思ってたのが「姉」が「兄」に改変されてただけで、実際にあったことだった、ほとんど記憶どおりだったってのは割とショックである。
どうせならこれこそ、「俺の脳みそが俺に吐いた嘘」であって欲しかったのに・・・
まだ斜め読みですが、インタビューと細かい図版を核に、当時の状況が生々しく描かれていて、*3非常に参考になる本です。
興味をもたれた方はぜひ、探してみてください。