どっちもだよ!
面白かった。
NIKEについては社内の人種差別のことで告発&BAN祭りがtwitter・Instagram界隈でやってたくらいしか知らなかった(アレもどこまで信憑性のある話か分からんけど)。
ので、いろいろ新鮮だった。
左右いっぱい湧いてたけど、その辺はまあ風物詩なのでどうでもいいとして。
増田の方ね。
こういう労働搾取で炎上した後にすかさずキレイキレイなメッセージをぶち込むのが連中のやり口なんだな、と。
そしてそのやり口は上記のブログ記事でも書かれているとおり
「労働搾取に対応するコストよりも、メッセージ出して幻惑したほうが遥かにお得」
というリアルがあってこそなんだろうなぁ、としみじみ感じました。
ちょっと前にはこんなのもあったね。
これもおそらく裏には増田で書かれてるような実態があるんだろう。
で。
この企業のやり口はまあすごい卑劣だと思うけど、問題はそれが有効になってしまうことよね。
行動よりもメッセージに価値が出てしまう奴。
これさ、道具としてウイグルを用いてる右の旦那様はもろちんのこと、労働搾取というリアルからの「すらし」としてのキレイキレイな反差別メッセージを称揚し続ける左の旦那様もそうとうヤベエんじゃねえかなって。
労働搾取してる! → 労働搾取しないようにします!
※問題を指摘され、問題に向き合う良い例
が正道やん?(で、それをグローバル企業はとらない、と指摘してるのが上の記事)
それしなくって済むのは
そんなことしなくっても買う奴がいる。
からこそだよね?
ここにすごくモヤッとする。
「ウイグルでNIKEは対応しましたよ」つってもそれ、東南アジアを筆頭に低価格で買い叩ける労働力に乗っかってさんざん荒らしまわった二番煎じの茶番じゃん?
労働搾取による利益の最大化を追及してこの地球をうろつきまわるその行動規範そのものには微塵の曇りもねえじゃん。
むしろ中共が必要だからこそ、ガッツリ正面からぶっ叩くとかではなく「すらし」て来たんだよね、と思うとむしろきれいごとを吐く裏で取ってる行動はより悪辣なものになってると考えられねえかな?
2019のトランプ叩きのきれいごとCMのような直球勝負が、ケンカ売るような真似が、中共に対してはできない。それは何故か?
そんなのが褒めるに値する企業なのか、ってこと、もう少し考えたらどうだろうか。
まあこの辺は言ってしまえば、こういうことになるんだけどね。
NIKEのCMと労働問題。NIKEの搾取の歴史。
- [NIKE]
- [labour]
CMは良いが、それは労働問題やホームレス排除問題の悪質さを阻却しないという話だよね。まあこの手の問題を突き詰めると先進国の消費者としての原罪に向き合うことが不可避になるわけだが、その覚悟はあるかい?
2020/12/01 15:03
ここで、先進国の労働者として左の旦那様が
「キレイゴトほざいてようが俺を心地よくしてくれる企業なんだからいいんだよ」
「他所もやってる(じっさいその通り)から俺だけ叩くな」
とか言い出したら、それって己のお気持ちでウイグル持ち出して騒いでる右の旦那様とさほど変わるものではありませんし、あまつさえ間接的な投資家として
「グローバル企業が利潤を追求してブサイクな真似をしても俺の利益につながるので甘受する」
のであれば、もはやそれは積極的に構造に加担してるとしか言いようがないと考えますし、テメエの年金利回りが良くなるのであれば、高成長を続けるエンジンとしておかしな仕組みを弱い側に強要してるだけのグローバル企業株を公金運用してる機関が買い支えるのもOK牧場、ってなかなかさもしい生き方だと俺は思います。
機関投資家がメッセージ性を気にするって、極言してしまえば多分、消費者の心地よさ加減に寄り添っていればOK牧場、ってことなんじゃないか?
労働問題を実際の問題として、本当に問題と考えている人間が多数派であれば、連中の
労働問題からずらしたところで自身の高潔さを粉飾したメッセージを発信する、という行動は抑制されるんじゃないか。
見知らぬ国でなんかよく知らない人が労働搾取されているのには寄り添えない。
そこそこ知ってる国とか現住国で差別されてる人には寄り添える。
このかわいそうランキングの優先順位のつけ方に左一般とズレがあるので、おおむね左っぽいけど、俺は左に振り切れないんだよね。
俺はまず万国の労働者よ団結せよと思っちゃうので。まあ好みの問題ですね。
とはいえ。
どっちも大事だと思うんだけどな。
たしかに先進国にありながら、途上国の労働者に寄り添うというのも難しい話ではあるんだけど。俺はひとまず搾取が露呈した企業の財・サービスの購入を抑制するところから始めてる。
そりゃ大した額にはなりゃしませんよ。
ぜんぜん関係ないけどセブンイレブンを一連の騒動の後極力使わなくなったけれども、それでも俺一人使わなかったくらいでもたかだか年間10数万程度の売り上げの減少にしか過ぎないわけですし。痛くも痒くもないでしょう。
でも「だから俺一人動いたってしょうがねえ」ってなるのは卑怯な居直りに俺は感じてしまうので、無駄なあがきと分かっててもやっちゃう。
そしてどんどん消費しなくなる。
世の中思った以上にひどい企業多いな、ってなる。
後ろめたさを覚えることなくモノを買ったり売ったりしたいだけなのに、それがこんなにも難しいとはね。
案外NIKEを派手に持ち上げてる人士も「その裏側」を知っている後ろめたさを直視しないためにあえて「きれいなメッセージ」にしがみついてるのかな、とふと思う。
・・・じっさいNIKEだけじゃないだろうしな。えぐい搾取やってるの。
たまたま知らない(知ろうとしない)だけで。知ったら多分、後ろめたさを完全に払拭するには草鞋でも履くしかねえ。
こういうのと競争させられてるんですよ。そりゃ業界丸ごとろくでもない感じになるでしょうよ、そしてどんどん食える店が減っていく・・・とこの辺はどうでもよくはないけど愚痴にしかならんですね。
いやほんとね。
知れば知るほど俺って誰かを踏みつけにしてるんだなって。
割と鈍感な方だと思うけど、それでもまだ世界の一辺に触れると後ろめたさを禁じ得ない。
道徳一辺倒はとても無駄な話だけども、自分の快楽に合致しない消費からは足を遠ざけたいな、と思った次第。
※結局どうしようもないにせよ、自分が動くしかないんですよ、っていろいろ諦めのついた本。同時に微々たるものでも動くことで1フェムト秒でも地球は延命するかもしれないよ、とちょびっと勇気を与えてもらった本でもある。
Amazonは皆さん御存じのとおり邪悪なので、利便性の快楽と後ろめたさを天秤にかけて使ってください。俺はこれをここで買ったことを少し後悔しています。
ので貼ったけどもし買おうと思う人が居たら、どっか別の場所で買ってくれると嬉しい。